マシン???

6月に旅行に出かけたカナダでの出来事です。レストランで食事をして「お勘定をお願いします」と言ったとき、「マシン?」という言葉が返ってきました。「マシン? 何のこと?」と理解できなかったので「カードで」と言ったら、店員さんはいきなり伝票とクレジットカード決済用の小さな機械を持ってきました。
「マシンってmachineのことだったんだ」と納得していると、いきなりその機械を渡されました。「えっ?」ととまどっている私に、店員さんは「カードをここに差して…」と親切に使い方を説明してくれたのですが…。
そもそも、クレジットカードは店員さんに渡して、機械に差し込んでもらって、そして必要事項を打ち込んでもらい、私は暗唱番号を打ち込めばいいだけと思っているのですから、使い方がわからなかったというよりは、驚いたということの方が大きかったのです。

余談ながら使い方を説明しますと、まず、カードを機械に差し込んで、(カナダですから)英語がフランス語かの選択をして、チップは金額で入力するのかパーセントで入力するがを選択し、チップの金額または料金に対するパーセンテージを入力、次に暗証番号を入力してグリーンのボタンを押し、最後にカードを抜き取るという手順です。
これはカナダでは特別のことではなく、その後、どの店でもカードで支払う時はすべて自分でやることになりました。カードが他人の手に触れることはなく、自分の目の届かないところに持っていかれることもなく、金額を確認しながら自分で決済をするのですから、安心と言えば安心なのでしょう。
客がカードで支払うと店はカード会社に手数料を払わなければいけないので、利益は減ると思うのですが、実は、現金を置くためのセキュリティーにかかるコストを考えると、かえって安上がりで安全なのかもしれません。やがて日本でも「カードでお願いします」ではなく「機械をお願いします」と言うようになるのでしょうか。

nf528主宰 二神 典子