ポイントだけを短くまとめて話す練習を

外国人の方々にインタビューをした経験があります。こちらの質問に対して1~2分でまとめて話をしてくれました。何人かに聞いたのですが、皆さん同様でした。欧米の方々は特にきちんと答えてくれて、あとで記事にまとめるのがとても楽でした。
その時、同じ質問を何人かの日本人にもしました。5分以上かかっても本題には入らない、質問の方向を変えてみてもなかなか核心部分が引き出せなくて、たった数行のコメントをもらうのに苦労した覚えがあります。
アメリカでは、スピーチやディベートの練習を子どもの頃から授業などで行っているそうです。また、ある程度の地位になれば、それに合わせてスピーチや受け答えの訓練を受けると聞きました。
最近は、日本でもプレゼンテーションが上手な経営者が現れてカッコよく自社の製品やサービスを紹介している場面を目にする機会が増えましたが、それはほんの一部の人たちで、話の要領を得ないケースも多く見受けられます。これは世代に関係なく、若い人も同じです。
ビジネスの場合、顧客や消費者に自社の製品やサービスについて知ってもらいたいと考えますが、相手にとってはそんなことはどうでもいいケースも多いと思います。そんなとき「短い言葉で表現する」ことが大事です。興味がないことに相手は長く付き合ってはくれませんから、結論が見えないと途中で誰もいなくなってしまいます。その前に相手に興味を持ってもらわなくてはいけません。
話すことが苦手という方は日頃から意識した練習で苦手を克服しましょう。まずは身近なことなんでもOKです。自分で字数を決めて、たとえば100字程度でその状況を説明する文章を書くようにします。次は、15秒または30秒くらいの短い時間で話す練習です。
プレゼンテーションの準備はできますが、どんな質問がくるかは予測が難しいこともありますから、慌てないためには日頃の備えが大切です。

nf528主宰 二神 典子