CMYKとRGB

タイトルをご覧になって「何のこと???」思われた方もいらっしゃるかもしれません。これらは、カラーの基本となる色です。
CMYKは、印刷物の基本色で、C=シアン(Cyan)で青(少し水色かがかった色)、M=マゼンタ(Magenta)で赤(というより濃いピンクといった方が近いかもしれません)、Y=イエロー(Yellow)で黄、K=キープレート(Key plate)で他の印刷の合わせになる版のこと。通常は文字や図の輪郭を表す黒が使われています。
RGBは、コンピューターのディスプレイやデジタルカメラなどに使われていて、R=赤 (Red)、G=緑 (Green)、B=青 (Blue)のこと。余談ですが、CMYの3色を足すと黒になります。一方、RGBの3色を足すと白になります。この違いが少々やっかいです。
デジタルカメラで撮影した画像をコンピューターで再現すると、色はRGBで表現されますから、印刷物に使う場合は、ソフト上でCMYKに変更してから作業を進めます。私は長年、雑誌(=印刷物)の編集をしてきましたから、CMYKでの色の表現には慣れていて、色見本を確認しなくても感覚的に色を作ることができます。写真の色味を変えるのも感覚的にできます。
しかし、最近は自分が撮影した写真を販売したり、ホームページの作成をしたりと、RGBのままで写真の色味を変更しなければいけないことが多くなりました。これには戸惑いました。赤味を抑えたいとか、青味を抑えたいという場合、どのように動かしたらいいのか……。何度も行ったり来たりしながら、何とか色を合わせることができるといった感じで、時間もかかりますし、思った通りの色にならないこともしばしばありました。
いろいろ失敗しながら、1年が過ぎ、ようやく感覚で色の変化がわかるようになってきました。「ようやく」と言っても、少しずつわかってきたというのではありません。全くわからない状態がずっと続いていて、ある日突然、コツがつかめたのです。
こういうことって、皆さまもご経験がおありかと思います。できないから、進歩しないからと言ってあきらめてはいけないということですね。何度も失敗しているうちに、気づかないけれど実は進歩しているのです。こからも何度失敗してもめげずに、どんどんチャレンジをしていきたいと思います。

nf528主宰 二神 典子