ちょっと心配、IoT

最近、時折話題になるIoT。IoTは、”Internet of Things”の略で、モノのインターネットと訳されています。例えば、外出先からスマートフォン(スマホ)を通して自宅のカメラを操作し、その様子を確認したり、電気製品の操作をしたり、とても便利な機能です。
わが家のエアコンや洗濯機はスマホと連携して、外から操作ができるようになっています。もっとも、洗濯機に関しては、洗濯物を洗濯機の中に入れる作業をしてくれるわけではなく、タイマーがついていますから、今のところIoTの機能は必要ないと思っていますが、エアコンを切り忘れて出掛けてしまった時などは、外出先から操作できるというのは、ありがたいと思います。
しかし、私は今のところ、それらの機能を一切使っていません。インターネットにつなぐことで起こり得るリスクを懸念しているからです。洗濯機やエアコン程度ならそれほど問題はないかもしれませんが、家の中を確認できるカメラなどが乗っ取られれば、いつでも他人に覗かれていることになります。飼っている犬や猫がどうしているのか確認するつもりのカメラで、自分が監視されることにもなりかねません。玄関ドアや雨戸などで、このIoTの技術を使える製品が開発されたというニュースを見ましたが、それこそ家に侵入されてしまうリスクが増えるのではないかと心配になりました。確かに、遠隔操作で雨戸を開けたり閉めたり、電気をつけたり消したりができれば、長期間留守をしていても、そのことが知られないようにでき、安心かもしれません。私も、時折、カギをかけたかどうか不安になることがあります。そういったとき、スマホで確認したり、カギをかけたりできれば便利で安心だとは思いますが、それだけでは不安も残ります。これまで通りのカギに加え、IoTを利用できるカギと組み合わせて使うといいのではと考えます。
インターネットに限ったことではありませんが、便利さの陰には必ずリスクが伴うことを、私たちはもっと認識する必要があるのではないでしょうか。専門家でなければ十分な対応をすることはできませんが、せめてパスワードは長く複雑なものに、そして定期的に変えること、便利さの代償として、このくらいの作業を受け入れることをお勧めします。

nf528主宰 二神 典子