昨年10月、消費税が10%に上がったことに伴って生まれた軽減税率。金額はさておき、日常生活では軽減税率を適用される食料品を買う回数や個数の方がはるかに多く、したがって、私の感覚では軽減税率と言われても、あまりビンときません。8%が普通で、それ以外が高いといった感じです。
10月以前にテレビで話題になっていたのが、何が10%で何が8%なのかという問題。なかなか複雑というより、どうも納得できないことも多くありました。例えば500円のハンバーガーセットをお店で食べると10%で、100g1,000円の牛肉を買ってきてすき焼きや焼き肉を作って自宅で食べれば8%と言われて、どっちがぜいたくなのか??と、疑問に思ったりもしました。
アルコールはどうしても必要というわけではないので10%というのは、別にお酒がなくても生きていけると思っている私ですから不満はありません。ここで少々ややこしいのは、味醂(みりん)。調理に使うアレです。味醂風調味料なら8%で本味醂なら10%とのこと。アルコールの含有率の違いによるものだそうで、何となく納得。
さて、ここからが本題です。味醂はアルコール度数が高いから消費税10%ということが頭の片隅でしっかり印象に残っていた私でしたが、「消費税10%は惜しいけれど、やっぱり本味醂の方がおいしいから」とそちらを購入することにしました。
レジに持って行くと突然コンピューターの声で「年齢確認ボタンを押してください」と言われました。年齢確認? アルコールを買った記憶のない私はびっくりしたのですが、犯人は例の味醂だったのです。
確かにアルコール度数が高くて消費税は10%かもしれませんが、味醂を買ってお酒のように飲む人がどこにいるのでしょうか。消費税のことは意識していたのに、年齢確認のことは抜け落ちていたなと、支払いを済ませて自宅に帰る途中、味醂で年齢確認を求められたことが急におかしく思えてきてニヤニヤ……。事情を知らない人が見たらちょっと不気味だったかもしれません。
それにしても、子どもにお使いを頼むとき、味醂は頼めないのですね。ちょっと不便な気もします。
nf528主宰 二神 典子