いいアイデアですね「涼み処」

気温が低くて日照不足の長い梅雨が明けたと思った途端に暑い日々がやってきました。涼しさに慣れた体はこの暑さに対応できず、多くの人たちが熱中症にかかってしまっています。亡くなれた方もいらっしゃいます。
現在ではほとんどの家にエアコンがあると思いますが、特にご年配の方の中には「もったいない」「暑さを感じない」「冷房は嫌い」といった理由でエアコンを使わない方も結構いらっしゃるようです。
東京の目黒区では区内の「老人いこいの家」などに「涼み処」を設けているとのこと。その数は25か所あり、冷たい麦茶も用意されているそうです。自宅の電気を全部消して、日中の暑い時間をそこで過ごせば、熱中症の心配はなくなりますし、電気代の節約にもなります。
何よりも、そこに集まってくるご近所の人たちと知り合い、話をすることはストレス発散になりますから、一石二鳥、三鳥…のよい試みだと思います。
「老人いこいの家」ですから、涼しくなって「涼み処」が閉鎖された後でも、ご近所の人たちがそこに集まることができるのでしょう。「涼み処」が家に閉じこもっているお年寄りが外に出るきっかけになればいいと思います。
それでも他人と交わるのが億劫な人、暑さに強いから熱中症なんて無縁、と思い込んでいる人たちをどのようにしたら「休み処」へ導くことができるのかという課題は残ります。ハード面での場所づくりだけではなく、ソフト面での対策も必要だと思います。やはり人と人との関係づくり、コミュニケーションがモノを言うと思います。行政に頼るのではなく、私たち一人ひとりが日ごろから考えておかなければいけない課題ですね。

nf528主宰 二神 典子