なぜか前向き

今年も残すところ10日ほど。子どものころなら「もういくつ寝るとお正月~♪」なんて呑気に歌っていたのですが、今はそのような余裕はありません。「やることリスト」を確認しながら、今日はこれをして、明日はあれを片付けてなどと気ばかり焦ってなかなか進まないでいます。
おかげで、今年一年を振り返って感慨に浸るなどという余裕はありませんが、不思議と「来年はこんなことをしたい」「来年はこれを始めたい」と、そんなことが次から次へと浮かんできて、ちょっと楽しい気分になっています。
性格的に呑気と言えば呑気なのかもしれませんし、楽天的と言われればそうだろうと思います。一方で、今年やり残したことがいっぱいあったという証なのかもしれないとも思います。
ニュースを見れば、経済情勢や国際情勢について、明日が見えないことばかりが報じられています。これは決して他人事ではなく、私たち一人ひとりに火の粉が降りかかってくることは十分に考えられます。遠い国で起こった出来事が自分に悪影響を及ぼしたということをこれまでに何度も経験して、十分知っています。
それなのに、来年のことを前向きに考えているのはなぜなのでしょうか。長年勤めていた仕事を辞めて、フリーの編集者として始めた新しい仕事が軌道乗っているという状況には至っていませんが、それでも多くの人たちが支えて下さり、多くの人たちと新しく知り合うことができたからかもしれません。
少なくとも今のところ、家に籠って何もすることがなく時間を持て余しているという老後を描けないでいます。あえて今年を振り返ってみても、「もう少しゆっくりした時間を過ごしたい」と思っているうちに通り過ぎていったように思います。これって、とても幸せなことだな、と近ごろ時折考えます。
「来年こそはのんびり…」と考えないでもないのですが、やはり忙しい一年になりそうです。やりたいこと、やらなくてはいけないことが次々と思い浮かんできますので。

nf528主宰 二神 典子