シークレットセール

12月の半ばころになると、「シークレットセール」の案内が届きます。それなりの頻度で買い物をする店だけではなく、1回しか買い物をしたことのない店からも届きます。これはその時に、ポイントカードなどの登録をしていたからだと思います。
近年はバーゲンセールの始まりが早くなってきて、年が明ければすぐに冬物のバーゲンセールが始まります。寒い時期はまだまだ続きますから、バーゲンを待って買う方は多いと思います。しかし、気に入った商品がそれまで残っているという保証はなく、また、いわゆるバーゲン商品が交ざっていたりすることもありそうなので、私はあまりバーゲンに行くことはありませんでした。それより何より、「今日こそ買うぞ!」という熱意に満ちた大勢の人たちに勝てる自信がなかったというのがバーゲンに行かない正直な理由です。
ところで、冒頭に書いた「シークレットバーゲン」では、店頭は通常と何も変わりありません。ですから。それほど多くの人たちが殺到しているということはありません。バーゲンの前ですから、気に入りそうな品物はたくさん残っています。はがきやメール届いた案内を見せれば、20%とか30%、店頭の価格より安く買うことができます。
これは顧客を囲い込むにはいい戦略だと思います。20%、30%安く販売しても利益は確保されていて、その店に固定の客がつけば儲けは増えるということなのでしょう。私個人のことを申し上げれば、たとえばセーター1枚買うつもりで出掛けても、2枚気に入ったものがあって、「安くなっているから」と2枚とも買ってしまったという経験は多々あります。また、過去に1回しか買い物をしたことのない店でも、案内をいただくと何かいい品物に出合えるかもしれないと、出かけていくという経験もあります。
しかし、これで利益が出ているのなら、もともとの「価格」って何だろうという疑問もわいてきます。結局は、消費者である私たちが、そのものの価値をどう見るか、ということでしょうか。その品物の質に対しての価格に納得できるかどうかということです。そのためには、その品物の品質を見極める目を養うことが大事なのだろうと思います。
ここでも「自己責任」ですか。大変な時代になってきました。

nf528主宰 二神 典子