手帳が空っぽ

ほとんどの小・中・高等学校が、今週の初めから休校になりました。2月27日、第15回新型コロナウィルス感染症対策本部において、安倍晋三首相が「全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、3月2日から春休みまで臨時休業を行うよう要請した」ことによるものです。その後、29日には首相がこの要請について記者会見を行いました。
加えて、多くのイベントが中止されたり、テーマパークが休園になったり、企業が在宅勤務を実施したりと、新型コロナウィルスによる影響が広がっています。
私が参加を予定していた会合やセミナーなども、次々と中止、延期の連絡が届いています。手帳に書いておいたスケジュールを一つひとつ消していったら、3月のページはほとんど文字がなくなり、残りは2つだけ。恐らく残りの予定もキャンセルになると思います。
久しぶりにできたまとまった時間ですが、気分的に旅行に出かける気にもなれず……。私の場合、幸い仕事は自宅でできます。この際、ため込んでいた本を読もうと思っています。部屋の模様替えも気分転換には良さそうです。でも、家の中だけでは運動不足になりますから、散歩に出かけ「ご近所再発見」をしようと考えています。皆さまの中にも、予定のキャンセルが続いている方は多いと思います。突然、休校になり家にいるお子さんの面倒をどうしたらいいのか悩んでいらっしゃる方も多いでしょう。
先週のコラムに「2週間ほどすべての人が一斉に会社や学校に行かず家でじっと待機していることが、新型コロナウィルスの感染拡大を阻止する一番いい方法だと思います。しかし、現実にはそれは不可能です。そのことは、いちいち事例を挙げるまでもなく、自明のことと思います」と書きました。「一斉」ではありませんが、ほとんどの小・中・高等学校が休校、多くの企業で休業または在宅勤務という状況になりました。
賛否両論ありますが、新型コロナウィルスの感染拡大を抑制する効果はあると思います。一方で、十分な戦略、見込みなしに踏み切った弊害は大きいと思います。今からでも遅くありません。新型コロナウィルスの感染拡大が長引く場合を見通した戦略を考え、状況に応じてすぐに、柔軟に変更できるように備えましょう。一人ひとりの冷静で賢明な判断に期待したいと思います。

nf528主宰 二神 典子