リモート老眼

目は誰にとっても大切なものですが、編集者の私にとって「目は命」と言うほど大切なものです。小さな文字やデザインの細部にわたるまできちんと確認できなければ。いい仕事はできません。
寄る年波には抗(あらが)えず、少しずつ老眼が進行してきて、自慢の視力も落ちてきていました。それでも度の低い老眼鏡で矯正する程度で細かい部分の確認まででき、普通の校正作業や新聞を読む程度ならメガネなしでこなすことができていました。
さて、昨年の春以来、コロナ禍にあって予定されていた会合はほとんどキャンセルになり、時間に余裕ができたと言いますか、暇になったと言いますか、それまで避けていたスマホのゲームを始め、スマホを見ている時間が増えました。
仕事柄、もともとコンピューターに向かっている時間は長い方で、それに加えてスマホやテレビ、本など、目を酷使する生活を続けていたところ、秋頃からでしょうか、急に文字が見えづらくなり、普通の校正作業でも眼鏡が必要になってきました。 “リモート老眼” の続きを読む

あの手この手で困難に立ち向かう

新型コロナウイルスの感染拡大の感染拡大に伴い、多くの都道府県に緊急事態宣言が出されています。今回、一番注意を喚起されたのは「飲食」。多くの飲食店が苦境に陥っています。
外出時にはマスクは必需品。家庭内においても感染防止のため「できるだけマスクを」と言われている状況でも、外さないと食事をすることはできません。
アクリル板を設置し、客席の間隔を空け、換気を十分にしている店でも、近くの席の人が食事をしながら、マスクなしに、ハンカチなどで口元を覆うことをせずに話をしていたら、不安になると思います。ですから、どうしても足が遠のいてしまうという方も少なくないでしょう。
ある店で「黙食にご協力ください」(「黙食」という文字は遠くからでも目立つように特に大きな文字で書かれています)と貼りだし、協力してくれた客には無料で一品サービスをしたところ、反響があり、お客さんからの評判も上々とのこと。他店にも共有しようと自由にこのポスターが使えるように提供し、広がりを見せているとのニュースを見ました。 “あの手この手で困難に立ち向かう” の続きを読む

モノは言いよう

新型コロナウイルスの感染拡大が続いていて、首都圏では2度目の緊急事態宣言が出されました。それにもかかわらず、人出は大きくは減っていないようです。なぜなのでしょうか。
一つには、みんながこのウイルスに慣れてしまい怖がらなくなったことが挙げられています。確かに昨年の春頃とは違い、治療方法が見えてきて重症化したり亡くなったりという確率は減ってきているかもしれません。一方で、最初の頃はわからなかった後遺症で苦しんでいる人が増えています。後遺症は、症状が軽かったり、無症状だったりした人にも出ていますが、「若い人は重症化しない」という情報が一人歩きし始め、その後でわかってきた後遺症に関しては情報がスルーしてしまっているようです。自分に都合のいい情報だけ聞き、都合の悪い情報は聞こえないというのは、コロナに限らずよくあることです。 “モノは言いよう” の続きを読む

加湿器難民

昨年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、いろいろなものが市場から消えました。最初はマスク。マスク難民という言葉ができるほど、マスクを入手するのが難しくなりました。私はと言えば、それまでマスクを使用することがほとんどありませんでしたが、マスクが店頭から消える少し前、まだそれほどこのウイルスが深刻だと思われていなかった時に6枚入りのマスクを2袋、30枚入りのマスクを1箱購入していたので、マスクのない時期を乗り切ることができました。私のようにマスクとほとんど縁のなかった人たちがマスクを購入したので、店頭から消えるのは当然のことだったと思います。 “加湿器難民” の続きを読む