ロシアンルーレット

8月14日、イタリア・ジェノバで起こった高架橋崩落のニュースを見て寒気を覚えました。テレビの画面や新聞の写真は目を覆いたくなるようなものでした。しかし、これは他人事ではありません。今、2020年開催のオリンピックに向けて、東京は建設ラッシュです。
前回、東京でオリンピックが開催されたのは1964年。その時も、新幹線や高速道路などの建設が急ピッチで進められ、続いて高度経済成長の波に乗って、たくさんの道路や橋が整備されてきました。これらのおかげで、私たちは便利に快適に移動ができるようになるなど、たくさんの恩恵を受けてきました。これこそ東京オリンピックの輝かしいレガシーだったのだろうと思います。
しかし、あれから50年余が過ぎ、それらの道路や橋は老朽化が進み、早急に対策を講じないと危険な個所がたくさんあると言われて久しくなります。それなのに橋の補修や架け替えなどの工事は一向に進んでいません。 “ロシアンルーレット” の続きを読む

あなたのデータは大丈夫?

先日、7月の豪雨で水につかった病院で入院患者のケアができなくなったので、ほかの病院に患者を受け入れてもらうことになったというニュースを見ました。病院にはさまざまな精密機械があり、水につかればそれらは使用できなくなってしまいますから、ほかの病院に入院患者を移すというのはやむを得ないことだと思います。
しかし、その病院では患者のカルテのデータもすべて壊れてわからなくなってしまったとのこと。同病院の危機管理の甘さに少し腹が立ちました。2011年の東日本大震災の折、役所のデータが破壊されて住民の大事な記録が失われたことが大きな問題になったのを覚えている方も多いと思います。それ以来、企業や役所などの多くで、データのバックアップを進めてこられたと思っていたのです。 “あなたのデータは大丈夫?” の続きを読む

安全を取るか、便利さを取るか

先日、トロント(カナダ)でロータリーの国際大会が開催されました。会場は、エア・カナダ・センター。参加者には、会場に入るための持ち物の規制について書かれたメールが事前に送られてきました。そこには荷物のサイズが書かれていて、それより小さいものでなければいけないとなっていました。また、バックパックはダメで、やわらかい素材のものでなければいけないとも書かれていました。
大抵の場合、このような会場はエアコンが効きすぎていて寒いので、私はカーディガンやひざ掛け、レッグウォーマーなどの防寒具をたくさん持参します。一眼レフのカメラも持って行きます。指定されたサイズのカバンでは収納しきれません。仕方ないので、防寒具は着ていくことにし、ひざ掛けはいつもよりコンパクトなものにして、何とか指定サイズのカバンに押し込みました。 “安全を取るか、便利さを取るか” の続きを読む

変更はためらわず臨機応変に

猛暑が続きます。今年の夏は異常気象で特別に暑いと言われていますが、考えてみれば、この言葉、このところほぼ毎年聞いているように思います。毎日のように、何人熱中症になったというようなニュースを見ます。先日は小学生が亡くなりました。校庭での授業などで多くの生徒が倒れるというケースも少なくありません。
学校の行事や授業の予定はずっと以前から決められたものですから、変更しにくいのだと思います。しかし、何よりも命が大切です。その行事を実施しても何も問題は起こらないかもしれません。しかし、何かが起こってしまったら遅いのです。中止するのは勇気と決断がいるでしょうが、ぜひ、予定を変更する勇気を持っていただきたいと思います。 “変更はためらわず臨機応変に” の続きを読む

前例はありません

西日本で広域にわたって、豪雨による大きな災害が起こりました。毎日、テレビで被災地の状況が報道されていますが、被災された方々のお気持ちを察するとどのようにお見舞いを申し上げたらいいのか、言葉が見つかりません。
この豪雨の前かなり早い段階で、気象庁は記者会見を開き、注意を促しました。たまたまリアルタイムでこの会見を見ていた私は、担当者の緊迫した様子に、なんだかわからない恐怖を覚えました。そんなに早い段階での記者会見をこれまでに聞いたことがなかったからです。 “前例はありません” の続きを読む

マシン???

6月に旅行に出かけたカナダでの出来事です。レストランで食事をして「お勘定をお願いします」と言ったとき、「マシン?」という言葉が返ってきました。「マシン? 何のこと?」と理解できなかったので「カードで」と言ったら、店員さんはいきなり伝票とクレジットカード決済用の小さな機械を持ってきました。
「マシンってmachineのことだったんだ」と納得していると、いきなりその機械を渡されました。「えっ?」ととまどっている私に、店員さんは「カードをここに差して…」と親切に使い方を説明してくれたのですが…。
そもそも、クレジットカードは店員さんに渡して、機械に差し込んでもらって、そして必要事項を打ち込んでもらい、私は暗唱番号を打ち込めばいいだけと思っているのですから、使い方がわからなかったというよりは、驚いたということの方が大きかったのです。 “マシン???” の続きを読む

便利な時代になりました

13泊15日でカナダのトロントとバンクーバーを旅してきました。往復のフライト、ホテル、そして、電車、バスなど、すべてインターネット経由で予約することができます。
ガイドブックで一通り行くところを決めて、場合によってはより詳細で新しい情報をインターネットで検索します。ざっくりと行くところが決まったら、今度はグーグルマップでそれらの位置を確認して、動くのに便利の良い場所にあるホテルを探します。 “便利な時代になりました” の続きを読む

余計なお世話

随分以前のことですが、ファクスが普及し始めたころ、企業の広告がファクスで送られてくるようになりました。それを見る度に、紙代とインク代はこちら持ちで送られてくる広告に腹が立ち、「ぜったいに買わないぞ」と思ったものです。
さて、インターネット技術の向上と普及にともない、近頃ではファクスに代わって、メールで広告が送られてくるようになりました。メールなら印刷しない限りは特に費用的な負担はかかりませんが、うかつにメールを開くと、ウィルスというオマケがついてくるので用心しなければいけません。 “余計なお世話” の続きを読む

最初が肝心

私の専門の「広報」。一般には、企業や組織が人々の関心を喚起したり、良いイメージを持ってもらうための情報発信をする活動と思われています。ある意味、その通りなのですが、全くその通りということではありません。
この言葉の元になった英語は「Public Relations」。簡単に言えば、周りの人々との関係づくりといったことになるのでしょうか。関係にもいい関係と悪い関係がありますが、もちろん、いい関係づくりということです。 “最初が肝心” の続きを読む

猫に小判

「猫に小判」。『広辞苑』には「貴重なものを与えても何の反応もないことのたとえ。転じて、価値のあるもでも持つ人によって何の役にも立たないことをいう」とあります。
先日、有馬温泉から三宮に向かう途中で出来事。有馬温泉から神戸電鉄有馬線の電車に乗り有馬口で同じく神戸電鉄有馬線の電車に乗り換えて谷上まで行きました。そこで、北神急行の電車に乗り換え、乗り換えはありませんが一駅目の新神戸からは神戸市営地下鉄となって三宮に着くという行程です。 “猫に小判” の続きを読む